日々の記録

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万能鑑定士Qの短編集I (角川文庫)松岡圭祐さんの「万能鑑定士Qの短編集I」を読み終えました。このところ松岡さんの作品から遠のいていましたが、久しぶりに読んだQシリーズは、やはり面白かったです。

今回は短編集ということで、5つの短編で莉子が活躍します。いずれのお話でも舞台となるのは、ジャック・オブ・オールトレーダーズという有名な質屋です。そこで莉子は、1ヶ月間出張鑑定家として仕事をすることになりました。J.O.Aのオーナーは、莉子の能力を疑って、探偵を雇って素性を調べさせました。莉子が元劣等生だったことを知り、ますますオーナーは莉子を疑います。そんなオーナーの目の前で、莉子はすばらしい鑑定能力を発揮してみせるのでした。

収録されているお話は、莉子がJ.O.Aにいる間に巻き込まれた事件です。莉子のことが好きなのに、なかなか告白できない小笠原も登場しますし、なんとそんな小笠原に惚れていた同級生・津島瑠美も現れて、莉子はやきもきさせられることになりました。

そして第4話では、ラテラルシンキングの添乗員・浅倉絢奈も登場します。これまでにも絢奈は、Qシリーズに顔を見せたことがありましたが、今回はなんと莉子と手を組んで事件の解決に乗り出します。莉子と絢奈が手を組めば、どんな事件でも解決できそうです。事実2人は、お互いの長所を活かして、難事件を解決するのでした。

というわけで、短編のQシリーズも面白かったです。長編ほどの物語の深みはありませんが、謎の難易度も高すぎず、気軽にパズルを楽しむように読めるのがよかったです。短編集はIIも発売されているので、そちらを読むのが楽しみです!
万能鑑定士Qの推理劇II (角川文庫)松岡圭祐さんの万能鑑定士Qシリーズの第2シーズン第2作、「万能鑑定士Qの推理劇II」を読み終えました。

今回は莉子が、シャーロック・ホームズの未発表原稿にまつわる事件に立ち向かいます。日本のオークション会社ジェルヴェーズは、これまでの美術品などのオークションに加えて、古書のオークションにも参入しようとしてました。そんな折りに、手に入れたのがドイルが発表しなかったシャーロック・ホームズの未発表原稿でした。

その頃、莉子はとある少年からの依頼で、「不思議の国のアリス」の日本初翻訳の本をオークションにかけてもらおうと努力していました。しかし、どのオークション会社も莉子の依頼を引き受けてはくれません。そんな時、莉子に偶然知り合ったジェルヴェーズからスカウトされます。ただし、そのためには今経営している店をやめなければなりません。

迷った莉子ですが、少年の希望に応えるために、ついに万能鑑定士Qを閉店することを決意したのでした。そうして莉子は、ジェルヴェーズの社員として働き始めました。そして、その科学鑑定部門の力を借りて、少年から依頼された本を調べるのでした。そして莉子は、その本に不自然な箇所があることに気づきました。

それをきっかけに、莉子は少年の父親がかって沖縄で高校時代に憧れていた先輩の息子だということを知りました。さらに、莉子はその少年が里親に虐待されていることも察知したのでした。莉子は少年を救おうと奮闘します。そして、古書にまつわる巨大な詐欺事件のからくりが明らかになってくるのでした。

今回は、まさかの万能鑑定士Qの閉店という展開に驚かされました。その一方で、虐待されている少年を助けようと奮闘する莉子の高貴な優しさ、そして高校時代の淡い思い出。結末はちょっと苦かったけれど、最後まで面白く読めた作品でした。
特等添乗員αの難事件I (角川文庫)松岡圭祐さんの「特等添乗員αの難事件I」を読み終えました。この作品は、先に発売されている「万能鑑定士Q」シリーズの姉妹編となっています。

浅倉絢奈は、その独特の思考法から周囲からは変わり者だと見られ、学校も中学までしか卒業していない女の子です。
そんな絢奈には、CAをしている優秀な姉がいます。家庭でも母親は姉ばかりを可愛がり、絢奈は寂しい日々を送っています。姉のコネで、ツアーコンダクターの試験を受験したものの、あまりの常識知らずに惨めな思いをすることになってしまったのでした。

そんな絢奈と親しくなったのは、エリート中のエリートの家系に生まれた壱条と出会いました。壱条は、厚労省で働いていたのですが、仕事のミスで観光庁に飛ばされていました。そこで絢奈の言葉がきっかけとなって、壱条は無事に難事件を解くことに成功したのでした。絢奈の才能を見込んだ壱条は、自分を育ててくれた執事にして家庭教師・能登に絢奈の教育を任せました。その教育によって絢奈は、一般的な学力と共に驚異のラテラルシンキングの力を手に入れたのでした。

こうしてツアーコンダクターとしての道を歩き始めた絢奈は、とある詐欺事件に遭遇しました。大規模な詐欺グループが旅行会社に多数の偽ツアーコンダクターを送り込んで、偽の旅行案内を大量にばらまいているのです。それにだまされた被害者は多数で、被害額は10億円にも及ぼうとしています。その犯人を捕らえるため、絢奈は鑑定士として呼ばれた莉子と共に事件の捜査に乗り出すのでした。

万能鑑定士Qシリーズも面白いですが、それと同じくらいにこのシリーズも面白かったです。莉子は、知識とロジカルシンキングの達人ですが、それに対して絢奈は全く別のアプローチで事件に立ち向かいます。その力は、悪用すればとんでもない犯罪者にもなりかねませんが、人に傷つけられる痛みを人一倍知っている絢奈にはその心配はなさそうです。
万能鑑定士Qの推理劇I (角川文庫)松岡圭祐さんの万能鑑定士Qシリーズの第2シーズン第1作、「万能鑑定士Qの推理劇I」を読み終えました。

新シーズンのスタートということで、物語の序盤はどうして莉子が賢くなったのかが再び語られました。それを踏まえた上で、まずは角川書店で起きた新作本データの盗難事件を見事に莉子が解決します。
そして、いよいよ莉子は今回の本編となる事件に巻き込まれていきます。浪滝流聖は宝石やアパレルを牛耳っている大物です。そんな浪滝の経営するGP商会は、年に一度大がかりな宝石鑑定イベントを開催します。警察からの依頼で、そのイベントに莉子も出場することになったのでした。

浪滝は裏で暴力団ともつながりがあり、巨額の資金を得ています。その資金を利用して買い集めた宝石を、傘下の店で販売するのですが、その時にはイベントで優勝した鑑定士のお墨付きが与えられます。ところが、昨年のイベントでは、浪滝配下の鑑定士ではなく、蓮木愛美という大富豪の令嬢が優勝してしまったのです。そのおかげで、浪滝は商売上の不利益を被ることになってしまいました。

今年の大会では、浪滝が愛美に復讐するために罠を仕掛けるという噂があったのです。莉子は愛美を守るために、イベントにもぐりこむことになったのでした。しかし、なかなか浪滝は手の内を見せません。何事もなくイベントが進んでいるように見える裏側では、浪滝の謀略が仕組まれていたのでした。

さらにお話は、英国でのロイヤルファミリーの前で行われる宝石の御前鑑定会へと進みます。そして、ようやく浪滝の壮大な計画が見えてきます。それを莉子は阻止することができるか。後半は物語のテンポもよくなって、一気に読まされました。

そうそう。この作品には、同じ著者による別のシリーズ、「特等添乗員α」シリーズのヒロイン・浅倉絢奈もゲスト出演しています。絢奈の方は、莉子のロジカルシンキングとは違い、ラテラルシンキングで難題を解決するタイプらしいです。こちらも面白そうな感じでしたので、絢奈が活躍するシリーズもいずれ読んでみたいですね。
万能鑑定士Qの事件簿XII (角川文庫)松岡圭祐さんの「万能鑑定士Qの事件簿」シリーズ第12巻を読み終えました。12冊に渡って続いてきたシリーズですが、ここでいったん一区切りとなりました。

今回は、莉子の鑑定史上最大の依頼が持ち込まれました。なんと大阪からやって来た男性から、「太陽の塔」を鑑定してくれと言われたのです。その男性はなんと、警察に追われていたのです。それでも莉子は鑑定を引き受けて、大阪へと向かいます。

事件はとある朝、男性の妻が万博公園で何者かに連れ去られてしまったことから始まりました。それを目撃した男性は、公園の中へ入り込み妻を助けようとしました。しかし妻の姿は、太陽の塔の中で忽然と消えてしまったのです。そこには何かトリックがあるに違いないと考えた男性は、鑑定士として莉子の力を借りようとしたのでした。

しかし莉子が現場へ赴いても、謎はいっこうに解けません。そればかりか、莉子に正体不明の依頼人から鑑定能力を調べる挑戦が何度も繰り返されました。全ての根本には何があるのか、謎が深まる中、服役中の雨森華蓮の力を借りた莉子は、ついに真相を突き止めるのでした。

中盤、あまりの不可解さに何が何だかわからなくなりましたが、終盤で事態が一気に進展して驚きの結末を迎えました。このシリーズでは、この展開はいつものことなのですが、それでも作者の手並みには驚かされます。
この作品にはいろいろとだまされてきましたが、今回最大の罠は表紙イラストだったと思います。小笠原との関係がいい感じになってきていたので、もしやと思ったらああいう結末で笑ってしまいました。(^^; 未読の方の楽しみを奪うといけませんので、真相を知りたい方はぜひ本を読んでくださいね。
万能鑑定士Qの事件簿 XI (角川文庫)松岡圭祐さんの「万能鑑定士Qの事件簿」シリーズ第11巻を読み終えました。

今回は京都を舞台としたお話でした。時は5年前までさかのぼります。東京でイタリアンレストランの経営に成功した水無施瞬は、貧乏寺である実家の音隠寺へと帰ってきました。そこで彼は、この寺を京都でも有名なお寺の1つにしてみせると宣言しました。そして、それを実践した瞬は、音隠寺を京都でも有名な観光スポットへと変えたのでした。

その手法は、百発百中で当たる祈願文にありました。何ヶ月も前に祈願箱の中に納められた文書には、将来の内閣の一覧や芸能人の結婚予定が書かれていました。それが、ことごとく的中したことで、音隠寺はマスコミにも大々的に取り上げられるお寺となったのでした。

別の事件の鑑定で京都へやって来ていた莉子は、小笠原と共にこの音隠寺の住職・水無施瞬と関わることになりました。ところが、この水無施瞬はなんと莉子と同じく、瀬戸内陸の弟子だったのでした。こうして、瀬戸内陸の弟子である2人が知能戦を繰り広げることになりました。

瞬は祈願箱によるトリックは、長くは続かないことを読んでいました。そこで彼は、それに代わる寺の名物が必要だと考えました。その候補に挙がったのは、安倍晴明が使っていたとされる式盤でした。今はどこかに隠されているというその式盤を手に入れることができれば、寺は今後も安泰です。
式盤のありかを巡って、莉子と瞬は知恵と知恵で争うのでした。

今回は、莉子と同じく瀬戸内陸の弟子だった瞬との戦いというシチュエーションが面白かったです。莉子と同じ思考方法を持っている瞬に、莉子は勝つことができるのか。それが最大の見所でした。
そして、もう1つの見所はさりげなく進行している莉子と小笠原の関係でした。
万能鑑定士Qの事件簿X (角川文庫)松岡圭祐さんの「万能鑑定士Qの事件簿」シリーズ第10巻を読み終えました。

今回は珍しく、莉子がまだ万能鑑定士Qを開店したばかりの頃まで時間をさかのぼった物語でした。
リサイクルショップの瀬戸内陸の助けを得て、莉子はとうとう自分のお店を持つことができました。しかし、開店当初は苦難の連続だったのでした。鑑定家としての知識はあっても、その時の莉子には経営者としての知識と経験が不足していたのです。

それを補うために、莉子は瀬戸内から論理的な思考法など、今までに教わらなかったさまざまな知恵を教わるのでした。そんな時、莉子のお店に美容院の経営者が訪れました。彼女のお店は、押した覚えのない社印を押した書類を元に、お店の全経営権を奪われようとしていたのでした。彼女は社印が偽造されたものであると主張しました。しかし、何度鑑定を行っても社印は本物と変わらないと判定されてしまうのです。
その女性に同情した莉子は、真実を突き止めるために瀬戸内から教えられた知恵を総動員して謎に挑みます。

このところかなりしっかりしてきた莉子と違って、まだ弱々しく未熟な莉子の姿が新鮮でした。どんなに凄い人でも最初から凄かったわけではなく、そこに至るまでの過程があったんだなあと感心させられました。
そんな莉子の姿を見ていたら、私ももっとしっかり勉強しなければと気合いが入りました。

そうそう。今回は過去話だったこともあって、これまでのシリーズで登場した人物があちこちで顔を見せてくれて楽しかったです。
万能鑑定士Qの事件簿IX (角川文庫)松岡圭祐さんの「万能鑑定士Qの事件簿」シリーズ第9巻を読み終えました。

今回は莉子に最大のチャンスと危機が訪れました。以前フランスに行った時、莉子はルーブルに飾られていたモナリザの絵に違和感を持ちました。それが莉子が飛躍的に活躍できるチャンスへとつながっていたのです。
震災後の日本で開かれる予定のモナリザ展。その臨時学芸員を選ぶための試験に、莉子も招かれたのです。こうして集められた鑑定家たちは、フランスで本格的な試験を行うことになりました。莉子を取材する小笠原と一緒に、2人はフランスを訪れました。そして、なんと莉子は見事に試験を突破したのでした。

試験をクリアしたのは、莉子と流泉寺里桜(りゅうせんじ・りさ)の2名のみでした。2人はより本格的な知識を得るために、日本で行われるセミナーに参加することになりました。
時を同じくして、小笠原にも大仕事が舞い込んでいました。イギリスのロイヤルファミリーが、同行する記者として小笠原を指名してきたのです。

思いがけない大役にがんばる莉子と小笠原。ところが、万事順調だった莉子の身に異変が起こりました。圧倒的な力を持っていた鑑定力が莉子から奪われてしまったのです。絶望した莉子は、とうとう波照間島に帰ってしまったのでした。おまけに、小笠原の同行していたロイヤルファミリーも偽物だと判明。
2人の周囲にいったい何が起きているのでしょうか!?

かなりシリーズが続いているこの作品ですが、今回は文句なしに今までで一番面白かったです!
鑑定家としての輝かしい道を歩き始めた莉子。それが一気にひっくり返されるどんでん返しから、ラストまでの流れが凄かったです。そして、これまで頼りなかった小笠原の意外な一面も見ることができましたし、これからの莉子と小笠原の関係も気になります。(^^)
万能鑑定士Qの事件簿VIII      (角川文庫)松岡圭祐さんの「万能鑑定士Qの事件簿」シリーズ第8巻を読み終えました。

今回は、台湾を舞台に莉子が活躍します。波照間島の渇水対策に寄付を続けていた莉子。そんな莉子の元に、もう寄付は必要ないという手紙が届きました。波照間出身の議員が、学者と共に海水を淡水に変える画期的なフィルターの発明者と契約したからです。しかし、海水を水に変えるのが、そんなに簡単に行えるとは思えません。
これは巧妙な詐欺ではないかと疑った莉子は、親友の結愛、議員の娘の葵と共に台湾に向かいました。しかし、いくら探しても現地には莉子たちが探し求める黄春雲はどこにも見つかりません。故郷を救うため、莉子は必死で知恵を絞るのでした。

今回は今までになく莉子が窮地に立たされました。万能鑑定士といえど、知らないことはあります。台湾については、莉子は今回全く無知なところからスタートします。しかし、自分の無知に気がついた莉子は、必死で知識を集めて現状を変えようとします。力が及ばず、莉子はとうとう泣き出してしまいました。そんな莉子を、台湾の人たちが優しく励ましてくれる場面がよかったです。

そうそう。驚いたのは、結愛がちょっとオタだったせいか、マイナーな映画やアニメが次々と出てきたのには笑ってしまいました。なんとスイートプリキュアまで作中で言及されています。執筆時期から考えると、まだスイプリが始まったばかりの頃だと思いますが、「キュアメロディの響より、キュアリズムの奏の方が可愛い」というセリフがあったのには大爆笑してしまいました。(^^;

事件の結末はちょっとなあという感じでしたが、パリ旅行に続いての台湾旅行ということで、なかなか楽しい作品でした。
万能鑑定士Qの事件簿VII (角川文庫)松岡圭祐さんの「万能鑑定士Qの事件簿」シリーズ第7巻を読み終えました。

今回は、莉子がマルサに協力して潜入捜査をすることになるお話でした。物語の冒頭から、莉子の姿はステファニー出版にありました。いつの間にか莉子は、そこの第二秘書になっていたのでした。万能鑑定士Qは廃業してしまったのかと思いきや、ステファニー出版の社長にして編集長・城ヶ崎七海の脱税の証拠を握るため、その社員として潜り込んでいたのでした。

莉子がそんな仕事を引き受けたのには事情がありました。その少し前、莉子は脱税したお金で購入した金塊が無価値な合金に変わってしまったという不可解な事件と遭遇していました。その事件を調査する過程で、莉子は国税局査察部=マルサと関わったのです。マルサの職員の話によると、金塊の事件と脱税にはつながりがあるようです。
そして莉子は、マルサからの依頼でステファニー出版に潜入捜査することになったのでした。そこで莉子を待っていたのは、5億円のペンダントの盗難事件でした。
果たして莉子は、ペンダントの盗難事件を解決して、脱税、偽金塊の秘密を暴くことができるのでしょうか!?

前巻も面白かったですが、今回も舞台設定が今までと違って面白かったです。作中でも触れられていますが、莉子が潜入することになったステファニー出版の様子は、映画にもなった小説「プラダを着た悪魔」を思わせる過激さで面白かったです。
万能鑑定士Qの事件簿VI (角川文庫)松岡圭祐さんの「万能鑑定士Qの事件簿」シリーズ第6巻を読み終えました。

今回は、莉子に最強のライバルが登場します。その名も万能贋作者・雨森華蓮。華蓮は国内だけでなく、海外の警察からもマークされている天才的な詐欺師です。その贋作で巨額の利益を得てきましたが、華蓮自身はいつも巧妙に立ち回って尻尾をつかませません。

そんな華蓮を贋作者と知らず、倒産寸前の裁縫工場の経営者が接触します。その経営者に華蓮は、有名ブランドの服の制作を依頼します。最初は半信半疑だった経営者ですが、まんまと華蓮にだまされて、ブランド品の偽物を作らされてしまいます。しかし、経営者がそれに気づいた時、華蓮はどこにもいなかったのでした。

そんな華蓮を追い詰めるために、莉子は警察の要請を受けて捜査に協力します。その側には、いつもの相棒・小笠原も一緒です。そんな莉子の前に華蓮が現れました。莉子にとある場所で鑑定をお願いしたいというのです。しかし、その裏には華蓮が計画する次の贋作MNC74が隠されていたのでした。

華蓮に呼ばれるまま、鎌倉へと赴いた莉子でしたが、そこで彼女を待っていたのは不可解な鑑定の依頼でした。事件の真相が何もつかめぬまま、莉子は華蓮の元から立ち去ります。しかし、そこには巧妙に計画された華蓮の策略が隠されていたのでした。莉子はその陰謀を暴くことができるのでしょうか!?

今回は、華蓮というライバルキャラが登場したことで、今までになく物語が盛り上がりました。徹底的に人の善意を信じる莉子と、とことん人を欺こうとする華蓮の対比もよかったです。(^^)
万能鑑定士Qの事件簿V (角川文庫)松岡圭祐さんの「万能鑑定士Qの事件簿」シリーズ第5巻を読み終えました。

今回はこれまでとは趣向を変えて、莉子がお盆休みにパリ旅行に出かけることになりました。最初は一人旅の予定だったのですが、高校時代の莉子の天然ぶりを知っている喜屋武先生が莉子に同行することになってしまいました。おまけに、先生が探してくれた宿泊先は、なんと高校時代にドライブデートをしたことがある同級生の楚辺のアパートだったのでした。

その楚辺は、今ではパリの高級料理店で見習いをしています。今回事件が起きるのは、そのお店で提供されているフォアグラでした。店に出されるフォアグラは、生産段階から厳重な管理を受けています。何者かが異物を混入させることは不可能と思われたそのフォアグラを食べた客たちに異変が起きました。何らかの中毒症状を発症して、倒れたお客が救急搬送されたのです。

このままではお店が営業できなくなるばかりではく、フォアグラという食品そのものへの不信も広がってしまいます。そしてお店が営業できなければ、楚辺はせっかく得た仕事を失ってしまいます。友人を助けるため、鑑定士としての能力を発揮して、莉子は事件の調査に乗り出すのでした。

この第5巻は、謎解きも楽しいのですが、それ以上に莉子たちのパリ旅行の様子が楽しかったです。日本とは違う風俗や街並。文章として読んでいるだけですが、何となく頭の中にパリの街並が広がってくるような気がしました。池澤夏樹さんのパリ生活エッセイを読んだ時もそうでしたが、この本を読んでいてもパリに行ってみたくなってしまいました。
万能鑑定士Qの事件簿IV (角川文庫)松岡圭祐さんの「万能鑑定士Qの事件簿」シリーズ第4巻を読み終えました。

今回は、莉子が連続放火事件に挑むことになりました。映画のポスターやチラシを収集しているコレクターの家が火事になりました。その翌日、今度はやはりレアな映画グッズを扱うお店で火事が発生しました。2つの事件にはつながりがあるのではないかと気づいた莉子は、編集者の小笠原、そして今回ゲスト出演の嵯峨敏也と一緒に謎を解き明かすために事件に立ち向かいます。

しかし、莉子たちのがんばりにも関わらず、次々とポスターが燃やされてしまいます。どうやら犯人の狙いは、ある特定の映画のポスターを燃やすことのようです。密室での放火、謎の暗号文と莉子の前には数々の謎が立ちふさがりますが、最終的には莉子はそれらの謎を全て解き明かしてみせるのでした。

今回は、同じ著者の別の作品「催眠」シリーズの嵯峨敏也が登場するということで、それを読んでいない私には今ひとつな物語になるんではないかと心配していましたが、それは杞憂に終わりました。
これまでのシリーズの中では、一番莉子が探偵っぽい活躍をしていると思いました。でも、それに伴ってこれまでのシリーズで感じられた莉子の健気さが薄れてしまったのは残念でした。
万能鑑定士Qの事件簿III (角川文庫)松岡圭祐さんの「万能鑑定士Qの事件簿」シリーズ、第3巻を読み終わりました。

前回は日本を襲ったハイパーインフレを解決した莉子ですが、今回は有名な音楽プロデューサーが起こした事件と対決することになりました。

事件の発端は、とある人気のブランドショップでした。そのお店に怪しげな男から電話がかかってきて以来、なぜか突然店の売り上げが激減したのです。それを回避するために、男は売り上げの一部を要求します。この事件が莉子のところに持ち込まれました。
さらに、落ちこぼれの学生が突然英語のヒアリングテストで満点を取るという事件も起きました。いっけんつながりがないような2つの事件ですが、その裏には有名音楽プロデューサー・西園寺響が関わっていたのでした。

莉子は西園寺の罪を暴くために、週刊角川の小笠原と共に事件に挑むことになりました。ちょっとしたことから、事件の手がかりを見つける莉子の鑑定士としての手腕が相変わらず冴えています。
前作と比べると、物語のスケールは小さくなりましたが、このくらいの規模の事件の方が万能鑑定士が関わる事件としては適当な気がしました。

今回の犯人役の西園寺ですが、どう見ても小室哲哉さんをモデルにしていますね。西園寺自身はなかなかな味わいのあるキャラなのですが、読んでいて小室さんのイメージがちらちらするのが少しうるさい感じがしました。
万能鑑定士Qの事件簿 II (角川文庫)松岡圭祐さんの「万能鑑定士Qの事件簿」シリーズ、第2巻を読み終わりました。

前巻では、未来の出来事として語られていたハイパーインフレ。それが現実のものとなる日が来ました。どんな科学鑑定でも見破ることができない、精巧に作られた1万円札が現れたのです。それをきっかけに、日本円の価値は暴落。弁当1個が1万円以上で売られるような異常な状況が生まれてしまいました。

その謎を解き明かすために、莉子は故郷の沖縄へと向かいます。そこで少しでも真相に近づくことができるか!?と思いきや、莉子の予想は全く外れてしまうのでした。同じ頃、東京では雑誌記者の小笠原も独自の調査を進めていました。しかし、こちらも空振りでした。

もう状況を打開することはできないかと思われた時、お店に持ち込まれた宝くじをきっかけに、莉子は1つの結論にたどり着いたのでした。その結論は、莉子にとって苦みのあるものとなりました。

2巻でも、主人公の莉子の健気さが光ります。混乱を収束させるために、わずかな手がかりを求めて沖縄に渡ったのに、莉子の読みは全く外れていました。自分の未熟さを恥じ、困っている人たちのために立ち向かう勇気を失いかける莉子でしたが、そんなギリギリの状況でも彼女は自分の理想を貫き通しました。そんな彼女の純粋なまっすぐさに心を打たれました。

2巻は、ハイパーインフレで混乱する日本を描いているだけに、少し重い雰囲気があって読むのが辛いところもありました。しかし、この重さがあったからこそ、終盤の怒濤の展開がよりスピード感があって楽しいものになっていたのだと思います。
万能鑑定士Qの事件簿 I (角川文庫)松岡圭祐さんの「万能鑑定士Qの事件簿I」を読み終えました。松岡さんの作品は、以前「千里眼」シリーズに手を出したことがありました。でも巻数の多さに挫折してしまいました。(^^;

この「万能鑑定士Qの事件簿」シリーズは、文庫書き下ろしとして発売されています。現在12巻まで発売されていて、そこで一応の大団円を迎えるようです。でもシリーズはこれで完全に終了ではなく、続編も準備されているらしいです。

週刊角川の記者・小笠原は、都内に貼られた謎の力士シールを調べていました。誰が何の目的で作って貼っているのかわからないまま、あちこちにこの力士シールが大量に貼られているのです。その取材の過程で、小笠原は万能鑑定士Qという不思議なお店を知りました。そこにシールの鑑定を依頼した小笠原は、そこで若き美女・凜田莉子と出会ったのでした。

その若さにも関わらず、莉子はとんでもない博識の持ち主でした。シールを鑑定してもらうことに不安を覚えた小笠原でしたが、莉子はあっという間にささいな事実から真実を引き出してみせたのでした。そして小笠原は、莉子と行動を共にしてシールの謎を追うことになります。その過程で、2人はちょっとした詐欺で不動産が入札される現場に立ち会うことになりました。それは、さらに大きな事件の入り口だったのでした。

物語の基本的なストーリーは、莉子と小笠原がシールの謎を追う展開なのですが、物語の時間は自由に飛びます。
今でこそ、素晴らしい博識を誇る莉子ですが、なんと沖縄の波照間島にいた頃は、天然な上に教師も心配するほどの劣等生だったのです。そんな莉子が、どうしてこれだけの知識を得ることができたのか。過去が描かれながら、その一端が語られていきます。

さらに物語は未来にも飛び。少し先の未来では、日本はハイパーインフレに遭遇して、物価が高騰しています。
治安は乱れ、人心は荒廃して、街は混乱に陥ります。何が原因でこうなったのか、1巻では何も明かされませんでしたが、続くお話でこれがどう説明されるのか楽しみです。

この物語の魅力はいろいろとありますが、その中でも特に魅力的なのが莉子のキャラクターです。昔も今も、莉子の心はとても純粋です。そして、そんな莉子を支えてくれた人々への恩義も忘れていません。1巻では、莉子がリサイクルショップのオーナーと出会って、学ぶことに目覚めていくところが、とても面白かったです。(^^)
千里眼 完全版 (角川文庫 ま 26-61 クラシックシリーズ 1)図書館に、千里眼と名付けられたシリーズがたくさん並んでいるのがずっと気になっていたのですが、ようやくその中の1冊を読むことができました。

元自衛隊のF15パイロットで、今は千里眼と呼ばれる友里院長の下で優秀な臨床心理士となった、岬美由紀を主人公とする物語でした。
物語は、恒星天球教と呼ばれるカルト教団のテロ事件からスタートしました。その事件の解決のために、自衛隊から呼び出された美由紀は、催眠を使った恐るべき陰謀を阻止するために活躍することになるのでした。

読んでいて驚いたのは、そのテンポの良さです。それでいて、物語の密度、敵と美由紀との心理の読み合いに緊迫感がありました。前半は主に心理戦でしたが、後半ではこれは絶対無理!と思えるようなアクション・シーンが炸裂するのに驚きました。
かなり荒唐無稽なお話ではあるのですが、テンポの良さと力業で最後まで一気に読まされてしまいました。

人気のシリーズらしく、新旧併せるとかなりの冊数が刊行されているようなので、この先を読み進めるのが楽しみです。(^^)