日々の記録

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福家警部補の挨拶 (創元推理文庫)大倉崇裕さんの「福家警部補の挨拶」を読み終えました。

ミステリー作品としては珍しく、この作品では最初に犯人が事件を実行するところから始まります。読者は犯人をわかった上で、それを主人公の福家警部補がどう立証するのかを楽しむ作品でした。
この手の作品だと、「刑事コロンボ」や「古畑任三郎」などが有名ですね。

この本には、4つの作品が収録されています。「最後の1冊」は、経営が苦しい図書館にまつわるお話。「オッカムの剃刀」は、復顔術のエキスパートと福家警部補が対決するお話。「愛情のシナリオ」は、女優の争いのお話。「月の雫」は、酒造会社が舞台のお話。

4作の中では、犯人が福家警部補と対等に戦える存在だったこと、そして犯人の偽装の周到さに驚いた、「オッカムの剃刀」が一番面白かったです。

ただ、物語自体は面白いのですが、福家警部補のキャラ設定に違和感があり続けました。就職活動中の女学生にも見える福家警部補に現実感が薄くて、せっかく緻密に作り上げられた物語の世界観を壊しているような気がしました。
シリーズの続編も出ているようなので、それも読んでみようと思いますが、この違和感が消えるといいなあ。
写真部のメンバーが、コンクールのために星空の写真を撮ろうとするお話でした。

多田君たちは、シャルルの運転する車に乗って、みんなで合宿に向かっています。今度の目的は、星の写真です。でも目的地に到着すると、残念ながらちょっと曇っています。やっぱりテレサは雨女なのでしょうか!?(^^;

でもお天気に関係なく、部長や薫はハイテンションです。神社でおみくじを引いた多田君たちは、そこに書かれていた恋の行方で盛り上がります。とはいえ、部長は例によってHINA一直線ですし、薫は自分一直線なのですが・・・。

夜中の撮影に備えて、多田君たちは早めに仮眠を取ります。しかしアレクは、いろいろと思い悩んで眠れません。そんなアレクに、シャルルは携帯音楽プレーヤーを差し出しました。そのおかげで、アレクは少し元気になれました。

夜中に起き出した多田君たちは、撮影のために山の中にテントを張って準備します。天気はさらに崩れて、とうとう雨が降り出してしまいました。

そんな中、テレサと多田君は将来のことについて話します。多田君は昔からずっと、カメラマンになることを夢見てきました。テレサは昔は、バレリーナに憧れたこともあったようですが、背が伸びなくて諦めたのだそうです。

多田君は、彼のお父さんが最期に撮った写真を見た時に、テレサが言った言葉を覚えていました。両親が亡くなった時から、多田君は強くなろうとしてきたのだろうということを。多田君はなぜテレサに、自分のそんな思いが分かったのか考えました。そしてテレサも、同じように強くなろうと思っているのではないかと気づいたのです。

テレサの場合は、それは幼い日にアレクに心配をかけて泣かせてしまった時からでした。そんなテレサに、多田君は過ちを取り消すことはできないけれど、後悔したことを二度と繰り返さなけれど、それが後悔した意味だと思うと語りました。
そんな多田君の言葉に、テレサの心は大きく動きました。おまけにいいタイミングで雨も上がって、きれいな星空が広がりました。

どうやらテレサは、自分の秘めた思いに気づいてしまったようです。そして2人の会話を聞いてしまったアレクも、自分の言葉がテレサを縛っていることに気づいたようです。

こうして写真部の撮影会は終わりました。そして日本での滞在を終えて、シャルルは帰国することになりました。
シャルルを見送りに来たテレサに、シャルルはあくまでも王子として振る舞います。シャルルがテレサの本当の思いに気づいているのが、なんだか切ないですね。

そしてシャルルを見送ったテレサに、アレクが話があると言い出しました。アレクはテレサに、何を伝えようというのでしょうか。ここまでゆるい展開でしたが、ここからテレサの恋と王位継承の責任で、重い展開になりそう心配です。