日々の記録

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悪童日記 (ハヤカワepi文庫)アゴタ・クリストフさんの「悪童日記」を読み終えました。

戦争が激しくなり、双子の「ぼくら」は母方のお祖母さんの家で暮らすことになりました。お祖母さんは自分を見捨てるように去った娘が、双子を連れてきたことを喜びません。そればかりか、お祖母さんは自分の夫を毒殺した疑いがあり、同じ町に住む人々からは「魔女」と呼ばれていたのでした。

お祖母さんは、「ぼくら」に対して愛情を示しません。彼らが自分の言いつけどおり働かなければ、食べ物さえ与えません。閉鎖的な小さな町の中で、「ぼくら」は生き抜くためにさまざまな知恵を身につけていくことになるのでした。その様子が子供向けの物語のような語り口で、淡々と描かれていきます。

「ぼくら」の側にいるのは、どこか壊れてしまったような人たちばかりです。そして、戦争はさらに拡大して特定の人種の差別や虐殺が行われます。その様子も、「ぼくら」は淡々と書き留めます。やがて戦争は終わりますが、その後にやって来たのは、戦争の時と変わらぬ過酷な現実でした。

そして物語は、双子の1人が別の世界へと旅立つところで終わります。それまでずっと一緒だった双子が、分かれて生きることを決意したのはなぜなのか。余韻はあるけれど、不思議な物語の結末でした。
この物語には、2冊の続編があるようなので、そこで理由が明かされることになるのでしょうか!?

作品の雰囲気は童話的ですが、そこで描かれているのはとても残酷です。双子と東欧が舞台らしい物語ということで、浦沢直樹さんの漫画「MONSTER」を思い出しました。

読んでいて1つだけ気になったのは、作中に翻訳者の余計な訳注が数多く入っていることでした。こういった読み解きは、読者それぞれが行えばいいことで、訳注として本文に埋め込む意味はないと思いました。
著者があえて、国名などを具体的に示さないことで描いたことを、台無しにしてしまっていると思いました。












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