日々の記録

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バウドリーノ(下) (岩波文庫)ウンベルト・エーコの「バウドリーノ(下)」を読み終えました。

上巻でたびたび言及された、司祭ヨハネの王国。下巻ではついに、バウドリーノがその幻の王国を目指して旅立つことになります。それに先立ち、バウドリーノは実の父の死を見守ることになりました。その父が残した粗末な椀、それをバウドリーノは司祭ヨハネに献上するグラダーレにしたのでした。

そして養父であるフリードリヒと共に、バウドリーノは十字軍に加わり東方を目指して旅立ちました。その度の最中、フリードリヒは不思議な城で命を落とすことになりました。完全な密室だった部屋で、フリードリヒは謎の死を遂げたのです。

その真相もわからぬまま、その意思を受け継いだバウドリーノは12名の仲間と共に司祭ヨハネの王国を目指します。そこへ彼らを案内するはずだったゾシモスは、フリードリヒの死と時を同じくして、どこかに姿をくらましました。それと同時に、ヨハネの元に持参するはずだったグラダーレも消えてしまいました。

バウドリーノたちは、ゾシモスがフリードリヒを殺してグラダーレを持ち去ったと考え、ゾシモスが向かったであろう東方への旅を急ぐのでした。そして、このあたりから物語の雰囲気が一変します。それまでは実在する場所も踏まえた内容だったのが、バウドリーノたちの前に現れる不思議な土地や住人の登場で、一気にファンタジー小説のような不思議な世界が描かれます。

そしてプンダペッツィムに到着したバウドリーノたちは白フン族との戦いに備えたり、一角獣を連れた美しい女性ヒュパティアとバウドリーノとの出会いがありました。バウドリーノとヒュパティアには愛情が芽生え、2人の子供をヒュパティアは身ごもります。しかし、白フン族との戦いが本格的にはじまり、バウドリーノとヒュパティアは別れ別れになってしまうのでした。

そしてバウドリーノは、白フン族との戦いで混乱するプンダペッツィムから、元の世界を目指して帰還することになりました。ところが、その度の途中で彼らは犬頭人の捕虜となり、その地で奴隷として強制労働させられることになってしまいました。

そんな生活が長く続きましたが、バウドリーノたちは監視の隙を突いて、そこから脱出することに成功しました。そしてバウドリーノは、彼の話の聞き手であるニケタスのいるコンスタンティノープルへと到着したのでした。しかし、その時コンスタンティノープルは攻め滅ぼされようとしていました。

偽の聖遺物を作り上げて資金を得たバウドリーノたちは、混乱するコンスタンティノープルからの脱出を計画します。しかし、それが実行される前にバウドリーノの前に消えたグラダーレとフリードリヒの死の真相という問題が現れます。
その結果、バウドリーノはある人物を殺めることになるのでした。そして、そんなバウドリーノがニケタスを救ったのは、その事件が終わった後のことでした。

こうしてバウドリーノの長い物語は、ようやく語り手のニケタスのいる時代へとつながりました。ここで物語は、もう一転するのですが、これ以上はネタバレになるので書かずにおきます。(^^;

というわけで、バウドリーノの物語も完結です。読み始めた当初は、これだけ内容の濃そうな本を最後まで読み通せるか不安もありましたが、読み始めてみたらその内容の面白さに引き込まれました。バウドリーノの語った物語には、ほら話も数多く含まれているのですが、現実と嘘が交錯する不思議な世界が展開しているのも魅力的でした。












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