日々の記録

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覇者の戦塵1942 激突 シベリア戦線 下 (C★NOVELS)谷甲州さんの覇者の戦塵シリーズ第11作、「覇者の戦塵 激突 シベリア戦線(下)」を読み終えました。

前巻の終わりに、満州へと派遣された秋津中佐は、日ソ間に速やかに停戦条約を締結させるために動き始めました。
それを実現するために、秋津中佐はシベリア鉄道を分断する電撃戦を目論みました。山下中将から作戦実施の許可を得た秋津中佐は、その準備に取りかかります。

ソ連との戦いで、まず問題になるのは重装甲を持つソ連軍戦車への対抗策でした。それを秋津中佐は、ドイツから持ち帰られたロケット砲を使うことで解決しようとします。既にその試作が何度も繰り返されていましたが、技術に無理解な上層部から無理な性能要求を突きつけられて、開発は難航していました。

しかし秋津中佐は、開発中の試作品の投入を決めました。その試作品は、長距離での命中精度に問題がありましたが、100mという短距離なら十分に目的を達していたのです。試作品の数は限られていましたが、秋津中佐はそれを少数の部隊に装備させたのでした。

そしてついに、日本軍のソ連領への侵攻が開始されました。ソ連側も日本軍の動きを警戒しており、それを出し抜いて作戦を実行する必要がありました。しかし、そういった事態も秋津中佐は想定済みで、日本軍の侵攻はほぼ予定通りに達成されたのでした。

いきなり試作品を持たされて、現場の最前線に立った多喜田軍曹は、その性能を全く信頼していませんでした。ところが、開戦初期に試作品が想像以上に効果をあげたのを見て、考えを改めました。秋津中佐の読み通り、その試作品はソ連の戦車を1発で撃破できる力を持っていたのです。

戦いは日本軍優位に推移しますが、その最中に思わぬ横槍が入りました。日本軍の優勢を知った上層部が、さらに大規模なソ連との全面戦争を計画していたのです。そんな無茶を言い出すのは、秋津中佐とも少なからぬ縁のある各務大佐でした。
各務大佐の計画は、ドイツに派遣されている辻中佐を支援するためでもありました。

そんな計画が実施されることになれば、秋津中佐の目論見は完全に崩壊してしまいます。今回の戦いがうまくいっているのは、秋津中佐が機動部隊を集中的に運用して短期決戦を目指したからです。もし戦線が拡大することになれば、ソ連との間に優位な立場から停戦条約を結ぶ機会も逃すことになってしまいます。

そのためには、一刻も早く戦いの要となっているイマンを陥落させる必要がありました。ところが、予想以上に防備を固めていたソ連軍に、日本軍は足止めされかけていました。そこで重要な役割を果たしたのは、牡丹江に派遣されていた航空部隊の存在でした。

その航空部隊が保持する戦力は多くありませんでしたが、戦線が満州から近いこともあり、1日に何度もの攻撃を仕掛けることが可能でした。そんな航空部隊の支援もあって、地上部隊は当初の予定通り、あっという間にイマンを陥落させたのでした。

そして、日本とソ連の間には停戦条約が結ばれました。その条件として、日本は第三国によるソ連の施設の利用を封じました。これによって、ソ連を経由して行われていたアメリカ軍の作戦は阻止されることになりました。さらにスターリングラードを攻略していたドイツ軍は、ソ連軍に敗れていました。それに伴い、ドイツに派遣されていた辻中佐が帰国する目処も立っていません。

危ない橋を渡る局面もありましたが、秋津中佐の目論見はこうして成功しました。ソ連の動きを抑えたことで、日本軍はアメリカとの戦いに集中することができそうです。現実とは違う、この世界の戦いがどう動いていくのか、この続きも気になります。












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