日々の記録

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霧越邸殺人事件 (ノン・ノベル)綾辻行人さんの「霧越邸殺人事件」を読み終えました。綾辻さんの作品は、館シリーズの「十角館の殺人」など何冊か読みましたが、このところ遠ざかっていました。

そんなわけで、久しぶりの綾辻作品でしたが、とっても面白かったです。
信州の山の中で、劇団「暗色天幕」のメンバーは吹雪に巻き込まれてしまいました。そこで偶然にたどり着いたのが、霧深い湖の側にたたずむ豪邸・霧越邸でした。そこには彼らより一足早く、近隣の医師が吹雪を避けてお客として迎えられていました。

屋敷の主人や使用人たちは冷たく無愛想で、さらにそれ以外にも客人たちの前には姿を見せない謎の人物も屋敷の中に潜んでいる様子です。吹雪に閉ざされて外界から孤立して、電話などの通信手段も絶たれた中、劇団のメンバーは屋敷に置かれている物の中に自分たちの名前が暗示されていることに気がつきました。

そして名前が暗示された物が壊れるごとに、1人また1人と屋敷に招かれた人間が殺されてゆきます。そして殺された遺体の側には、北原白秋の詩「雨」を彷彿させる品物が残されていました。一体誰が何の目的で、このような連続殺人を企てているのか。
劇団の主宰者の槍中という青年と、脚本家である鈴藤は、犯人を突き止めるべく推理を巡らせるのでした。

最終的に明かされた犯人とその動機、トリックも面白かったですが、それ以上に霧越邸という幻想的な雰囲気さえただよう舞台設定が見事な作品でした。屋敷の間取りだけでなく、そこに飾られている装飾品、書籍など、小物の1つ1つにまで作者の細心の注意が感じられて、この作品を読んでいる間、私自身が霧越邸の中にいるような気持ちになりました。












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