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2011-06-24 (Fri) 19:46

ひとりぼっちの王様とサイドスローのお姫様2/柏葉 空十郎

ひとりぼっちの王様とサイドスローのお姫様〈2〉 (メディアワークス文庫)先に読み終えた「ひとりぼっちの王様とサイドスローのお姫様」の続編を読み終えました。

夏の大会で強豪に勝利したものの、甲子園出場は果たせなかった巧也たちは、先生が出資してくれた練習設備のお金を返すために、蘭の両親が経営する旅館と海の家でバイト生活を送ることになったのでした。そんな中、ヒロインの綾音が女子野球の代表選手に選ばれて不在のため、蘭は何となく巧也に惹かれてしまうのでした。

今回は、前半は綾音ではなく蘭がヒロイン的なポジションだったせいか、前半は少し地味な展開でした。物語が盛り上がるのは、代表から帰ってきた綾音と蘭、巧也の間に三角関係が勃発してしまうあたりからでした。しかし、最初から蘭は積極的に巧也を狙いにいくつもりはないので、恋心は残したままですが、意外とあっさりトラブルは解消されたのでした。

物語のメインとなるのは、秋季大会でした。夏の大会ほど盛り上がらないものの、球児たちにとっては春の選抜への出場のかかった大切な戦いです。そこで弱小校の南雲一高は、21世紀枠狙いで甲子園出場が果たせるかもしれないという希望が生まれました。地区大会で4位までに入れば、進学校というアドバンテージを生かして選抜校に選ばれるかもしれないのです。

ところが、そのためには蘭のお兄さんである石橋球士が所属する強豪・立秋館に勝たなければなりません。立秋館はこの夏の甲子園で、エースが故障したため大敗するという屈辱を味わっていました。それだけに、春の選抜での雪辱に燃えているのでした。

蘭は兄との対決、そして秘めた巧也への恋心など、さまざまな思いに揺れ動かされながら試合に挑むことになるのでした。

前作と同様、前半はややスローペースな青春物、後半は緊迫感のある試合展開という流れでした。そのせいか、前半は読む方もなんとなくローペース、後半になって一気に読むペースが加速した感じでした。
前作を受けての2作目ということで、物語の視点の中心を蘭に持ってきました。前作の巧也と綾音のじゃれ合いが楽しかったので、今回はそれが少なかったのがちょっと残念でした。

でもラノベ、野球小説としては、それなりに面白い作品に仕上がっていたと思います。まだまだ続編が書けそうな気がしますので、ぜひこの続きも書いてもらいたいと思います。

最終更新日 : 2022-10-30

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