今回は、康秀と業平のお話でした。
前回のお話に登場した吉子こと小野小町は、今では帝の寵姫として後宮に入っています。そんな小町の元に、しきりとアタックしていたのは業平でした。困った小町は、宗貞に相談します。すると宗貞は、業平には友達がいないから、友達と一緒だったらお月見に付き合ってもいいと返事するように助言してくれました。
そんな中、宗貞の屋敷では宴会が開かれていました。その場に招かれていた康秀は、技巧を凝らした歌を詠みました。しかし、さらにそれを上回る歌を業平は詠んでみせたのでした。妙に自分に敵意をみせる業平を不思議に思った康秀でしたが、なんと先日業平の悪口を言ったのが本人の耳に入っていたようです。
それを知った康秀は、公衆の面前で土下座して業平に詫びたのでした。身分の低い康秀は、上役に嫌われてはたいへんと、あえて人前で謝ったのでした。人目があれば、業平も許さないわけにはいかないという計算もあったのですが、なんとそれも業平に見抜かれていたのでした。
そんな業平は、許す代わりにとある捕り物に付き合ってくれと言い出しました。何もわからぬまま同行した康秀は、小町の屋敷への夜這いに付き合わされることになってしまったのでした。帝の寵姫の屋敷に入り込んだと知って、康秀は真っ青です。しかし業平との約束があった手前、友人と一緒にやって来た業平を小町は迎え入れてくれたのでした。
そんなことから、康秀と業平の不思議な関係が始まりました。技巧を凝らしただけの康秀の歌を、業平は馬鹿にします。腹を立てた康秀は、自由気ままに詩が詠めるのは、業平の恵まれた身分があるからだと返しました。それに腹を立てた業平は、康秀の前から立ち去ろうとします。そんな業平に、康秀はそれぞれの境遇でなければ詠めない詩があると、自らの境地を語るのでした。
身分の低い康秀にも、身分の高い業平や小町にもそれぞれに悩みがあります。しかし、歌だけはそんなこの世のしがらみを越えて自由です。昔から数多く詠まれてきた歌の数々。そんな歌の裏側には、自由を求めた人々の心の声があったと思うと、これからはまた違った気持ちで歌と接することができそうです。
前回のお話に登場した吉子こと小野小町は、今では帝の寵姫として後宮に入っています。そんな小町の元に、しきりとアタックしていたのは業平でした。困った小町は、宗貞に相談します。すると宗貞は、業平には友達がいないから、友達と一緒だったらお月見に付き合ってもいいと返事するように助言してくれました。
そんな中、宗貞の屋敷では宴会が開かれていました。その場に招かれていた康秀は、技巧を凝らした歌を詠みました。しかし、さらにそれを上回る歌を業平は詠んでみせたのでした。妙に自分に敵意をみせる業平を不思議に思った康秀でしたが、なんと先日業平の悪口を言ったのが本人の耳に入っていたようです。
それを知った康秀は、公衆の面前で土下座して業平に詫びたのでした。身分の低い康秀は、上役に嫌われてはたいへんと、あえて人前で謝ったのでした。人目があれば、業平も許さないわけにはいかないという計算もあったのですが、なんとそれも業平に見抜かれていたのでした。
そんな業平は、許す代わりにとある捕り物に付き合ってくれと言い出しました。何もわからぬまま同行した康秀は、小町の屋敷への夜這いに付き合わされることになってしまったのでした。帝の寵姫の屋敷に入り込んだと知って、康秀は真っ青です。しかし業平との約束があった手前、友人と一緒にやって来た業平を小町は迎え入れてくれたのでした。
そんなことから、康秀と業平の不思議な関係が始まりました。技巧を凝らしただけの康秀の歌を、業平は馬鹿にします。腹を立てた康秀は、自由気ままに詩が詠めるのは、業平の恵まれた身分があるからだと返しました。それに腹を立てた業平は、康秀の前から立ち去ろうとします。そんな業平に、康秀はそれぞれの境遇でなければ詠めない詩があると、自らの境地を語るのでした。
身分の低い康秀にも、身分の高い業平や小町にもそれぞれに悩みがあります。しかし、歌だけはそんなこの世のしがらみを越えて自由です。昔から数多く詠まれてきた歌の数々。そんな歌の裏側には、自由を求めた人々の心の声があったと思うと、これからはまた違った気持ちで歌と接することができそうです。
最終更新日 : 2022-10-30
黒主の扱いが…… …
2012/07/28 07:49 つれづれ