日々の記録

アニメと読書の感想をメインにしたブログです。 ☆ゆるゆるっと更新中です☆


エデン近藤史恵さんの「エデン」を読み終えました。この作品は単独の作品としても楽しめますが、前作である「サクリファイス」を読んでからの方が、より楽しめる作品です。

前作でスペインのチームで走るチャンスを得た白石誓=チカは、今ではフランスのチームで走っています。チームのエースとなるのは、フィンランド人のミッコです。ミッコは今年こそツール・ド・フランスで勝つと勢い込んでいます。そんな中、チカに衝撃的な知らせが届きました。なんとチームのスポンサーが手を引くことになり、チカの所属するチームは今年で解散することになりそうなのです。

ここで日本に帰れば、もうヨーロッパで走ることはできないかもしれない。そんな不安を抱えながらも、チカはツールに挑みます。このツールで話題となっていたのは、フランスの若き新星ニコラでした。童顔で人なつっこいニコラと、チカはいつの間にか親しく話す間柄になっていたのでした。

その間にも、3週間にわたる過酷なレースは続きます。ニコラは新人賞を獲得しただけでなく、なんと序盤でマイヨ・ジョーヌを着ることになり、一気に他のチームから警戒される存在となりました。そんな中、チカもまた幸運から1日だけとはいえ山岳賞であるマイヨ・グランペールを着ることができたのでした。

何人かの日本人がツールを走っていますが、まだマイヨ・グランペールを獲得した選手はいないはずです。ヨーロッパから見たら東の果ての島国からやって来た人間が栄誉あるジャージを手に入れる。いつか実際にそんな日が訪れるのを見てみたいものだと思いました。

物語の中盤以降は、「サクリファイス」に続いてドーピングの影がさします。ニコラがドーピングしているという噂が流れますが、チカはそれを信じられません。そしてレースがアルプスでの決戦を迎えた時、思わぬ事件がチカたちに知らされるのでした。

前作はミステリー要素が大きかったですが、今作ではそれは薄まっています。しかし、その分自転車競技にかけるチカたちの思いが伝わってきて、優れた青春小説として楽しむことができました。












管理者にだけ表示

トラックバックURL↓
http://ylupin.blog57.fc2.com/tb.php/7466-d479bef4

(書評)エデン
著者:近藤史恵 エデン(2010/03)近藤 史恵商品詳細を見る あれから3年。欧州に渡り、ただ1人の日本人選手としてツール・ド・フランスに参加することとなった白石誓は、その矢先に...

2012.08.17 09:21 | 新・たこの感想文