日々の記録

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中野のお父さん北村薫さんの「中野のお父さん」を読み終えました。

体育系の編集者・田川美希には、定年間近の国語教師の父がいます。この作品は、美希が出会った謎を父が解決する形式の短編集です。作品の雰囲気は、覆面作家シリーズよりもう少し現実よりのライトな作品といった感じでした。

新人賞に送られてきた原稿をめぐる「夢の風車」から始まり、作家の私信の謎を推理する「幻の追伸」、雑誌に掲載される写真の謎を解く「鏡の世界」、担当作家さんと落語家さんの対談で知った俳句の謎を追う「闇の吉原」、マラソン大会に参加した時のちょっとした事件を描いた「冬の走者」、献本された本の謎解きの「謎の献本」、美希の雑誌の愛読者から聞いた殺人事件にまつわる話の「茶の痕跡」、宝くじ売り場で起きた事件の真相が明らかになる「数の魔術」の8本の作品が、この本には収録されています。

どのお話も軽くするするっと読める感じで、謎の内容もそれほど難しいものではありません。8本の中では、「闇の吉原」は円紫さんシリーズの1作として書かれてもいいような内容だと思いました。本好きとして共感したのは、「茶の痕跡」でした。私自身、本の扱いはていねいにする方なので、ちょっとした汚れが気になる、それを理由に新しい本と交換してくれと出版社に頼んでしまう気持ちはわかります。・・・もっとも、私自身は乱丁・落丁以外で本を交換してもらったことはありませんが。(^^;

博識で文学的な香りが楽しめる北村作品もいいですが、時にはこうして肩の力を抜いて楽しめる作品もいいですね。
このシリーズ、まだまだ続けられそうですので、続編も発表していただけるとうれしいです。












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(書評)中野のお父さん
著者:北村薫 体育会系な美希が勤めているのは出版社の文芸編集部。仕事の関係で、実家を出ているが、何かあるごとに中野にある実家へと戻っている。そして、そんなとき、国語教師の父は、不可解な謎を解決して…… 著者の作品を読むのは久しぶりだな~……と思って調べてみたら、『鷺と雪』以来。実に5年半ぶりだった。流石にちょっと驚いた。 で、本作は現代を舞台にした、著者らしい「日常の謎」作...

2016.05.08 22:26 | 新・たこの感想文