日々の記録

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デーミアン久々にヘッセの作品を読みました。今回読んだのは、「デーミアン」です。以前読んだ時は、高橋健二さんの訳で読みましたが、今回は講談社の世界文学全集の中に収録されている秋山英夫さんの翻訳のものを読むことにしました。

臨川書店のヘッセ全集も手元にあるのですが、この翻訳は「ロスハルデ」の時のように酷いものだったので読み続ける気になれませんでした。臨川書店のヘッセ全集は、現在唯一新刊で入手できる全集なのに、訳者によって翻訳レベルがあまりに違いすぎるのが残念です。(;_;)

アニメファンには、ヘッセの「デミアン」は「少女革命ウテナ」で、その内容が引用されていることでも有名ですね。
原文の「鳥は卵からぬけ出ようと、もがく。その卵は世界だ。生まれ出ようとするものは、一つの世界を破壊しなければならない。鳥は神のもとへ飛ぶ。その神の名はアブラクサス」は、生徒会メンバーが集まっているシーンで少し形を変えて、「卵の殻を破らねば、雛鳥は生まれずに死んでいく。我らが雛だ。卵は世界だ。世界の殻を破らねば、我らは生まれずに死んでいく。世界の殻を破壊せよ。世界を革命する為に」というセリフとして何度も繰り返されます。

さて、「デーミアン」の内容ですが、物語の主人公はエーミール・ジンクレールという少年です。彼は昔から、光ある温かい世界と、闇の暗い世界の2つの世界を意識しながら暮らしています。そんな彼の前に現れるのが、転校生のデーミアンでした。年上のデーミアンに、エーミールはどうしようもなく惹かれるものを感じます。それはデーミアンが、エーミールと同じく、2つの世界を意識して生きていたからでした。デーミアンとの出会いは、その後のエーミールの生き方に大きな影響を与えていくことになります。

この物語は、前半はエーミールの青春物語といった雰囲気です。ところが、中盤以降から物語が大きく変化していきます。神秘思想を思わせるような記述が続き、物語もだんだんと脈絡がなくなり、夢の中の出来事が語られているような不思議な雰囲気を漂わせます。この変化は、執筆当時のヘッセの精神状態が大きく影響しているらしいです。
そして、なんだかよくわからないまま物語は唐突に終わります。(^^;

今回読み返したことで、以前よりも内容が理解できるかと思いましたが、前半に登場するカインとアベルの物語など聖書の物語に対する理解不足もあって、やはり今ひとつ理解できない作品でした。でも、デーミアンの持つ強烈な魅力には引きつけられるものがあります。また時を置いて、いつか読み返したい作品ですね。

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