日々の記録

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星の王子さま (集英社文庫)池澤夏樹さんが翻訳された、サンテグジュペリの「星の王子さま」を読み終えました。

2005年に岩波書店の翻訳権が切れて以来、この作品のいろいろな翻訳が本屋に並びました。それがちょっと気になりつつも、最初に岩波少年文庫で読んだ内藤濯さん翻訳に不満を感じていなかったので、その他の方々が翻訳された本はこれまで読まずに来ました。

でも、その1つに池澤夏樹さんが翻訳されたものがあると知って、これだけは読んでみたくなりました。内藤濯さんの翻訳を2〜3回くらいは読み返したはずなのですが、ストーリーの細かな部分はかなり忘れていました。(^^;
同じ物語を翻訳したから当たり前ですが、おぼろげならがに覚えていたストーリーは同じです。できれば、2人の翻訳の違いを比べてみたかったのですが、内藤濯さん翻訳の本をどこかにしまいなくしてしまい、それは果たせませんでした。

砂漠に不時着した飛行士が、そこで不思議な少年と出会う物語です。その少年の正体は、地球の外の小さな星からやって来た男の子です。原題を直訳すると「小さな王子さま」くらいの意味になるらしいですが、この物語に「星の王子さま」という素敵なタイトルをつけられた、内藤濯さんのセンスは素晴らしいと思います。

物語の前半は、かなり子供向けな感じですが、中盤あたりで地球にやって来るまでに王子さまが訪れた他の星の話や、後半の王子さまと狐とのやり取りには、人間社会の風刺や人生に対する哲学的な見方が織り込まれています。子供の頃に読んだ時はその面白さに気づけませんでしたが、手塚治虫さんの「火の鳥 望郷編」の中でこの本を登場人物が朗読する場面があったのをきっかけに、もう少し年を取ってから読み返して初めてその面白さに気づきました。

この池澤さんの翻訳は、1つ1つの言葉をとても丁寧に訳されている印象を持ちました。「あとがき」の中で、池澤さんがこの本の詩的な文体について触れられていますが、一度読んだだけではよくわからないけれど、何かが心の中に残り、時を置いてまた読み返したくなるこの作品の特徴を的確に指摘されていると思いました。












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