日々の記録

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誰もいないホテルで (新潮クレスト・ブックス)新潮クレストから発売された、スイス人作家ペーター・シュタムの「誰もいないホテルで」を読み終えました。

この本には、10作の短編が収録されています。本のタイトルにもなっている「誰もいないホテルで」、「自然の成りゆき」、「主の食卓」、「森にて」、「氷の月」、「眠り聖人の祝日」、「最後のロマン派」、「スーツケース」、「スウィート・ドリームズ」、「コニー・アイランド」の10作です。

原題は、ほとんどの物語の舞台となっている、ボーデン湖畔にあるゼーリュッケンという丘陵地帯の地名だそうです。
日本人にはその名は馴染みがないので、1作目の「誰もいないホテルで」(これも原題は、ゴーリキーの戯曲にちなんで「夏の客」というタイトルだそうですが)が、本のタイトルに選ばれたそうです。
「誰もいないホテルで」というタイトルは、そこから想像がいろいろと広がる、とてもいいタイトルだと思います。(^^)

どの作品も適度な長さで(最後の「コニー・アイランド」だけは3ページほどと短くて驚きましたが^^;)、サクサクと読み進むことができました。様々な視点から物語が語られていますが、その核となっているは”孤独"のような気がしました。家族や友人、知人といる時、人混みの中にいる時でも、人はふいに孤独を感じることがあります。この短編集を読んでいると、その時の孤独感に通じるものが感じられるような気がしました。

収録されている作品の中では、アナという不思議な女性が登場する「誰もいないホテルで」、家庭崩壊した家から逃げ出し森で生活したことがあるアーニャの物語「森にて」、1人で有機野菜を栽培している農夫の物語「眠り聖人の祝日」、物語で描かれる人物と物語を描く作家が交錯した不思議な余韻のある「スウィート・ドリームズ」が好みでした。












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