日々の記録

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銀河英雄伝説〈7〉怒涛篇 (創元SF文庫)田中芳樹さんの「銀河英雄伝説」第7巻を読み終えました。

同盟領に駐在させたレンネンカンプが自縊したことは、ラインハルトの知るところとなりました。しかし、ここで再び兵を動かすか、ラインハルトには迷いがありました。またラインハルトには、同盟を追われることになったヤンを自らの臣下として迎えたい気持ちもありました。

そんなラインハルトを行動に移させたのは、黒色槍騎兵を率いるビッテンフェルトでした。ラインハルトは再度出兵する代わりに、このまま同盟が勝手に滅びるに任せるという選択肢もありました。しかし、それはラインハルトらしくないとビッテンフェルトが主張したのです。その言葉を入れて、ラインハルトはついに自ら動いて再び同盟領に侵攻することを決めたのでした。

一方、惑星ハイネセンから脱出したヤンたちは、同盟からの独立を宣言したエル・ファシルと手を組むことになりました。
それはヤンにとって不本意なことでしたが、独立した部隊を維持するにはお金がかかります。フェザーンの商人を利用して、その費用を引き出そうと考えたヤンたちでしが、商人を動かすには利があることを示さねばなりません。そのためエル・ファシルとつながり、大きな作戦を成功させて自分たちの将来性を証明する必要があったのでした。

大きな作戦とは、再び帝国軍に奪い返されたイゼルローン要塞を奪還することでした。イゼルローンを捨てた時に、再び帰ってくる時のための細工はしてありました。しかし限られた戦力と状況の中で、詐欺のような作戦を実行するのは、ヤンにとってもたいへんなことでした。唯一の救いは、地球へと赴いていたユリアンたちと、エル・ファシルで合流できたことでした。

そしてヤンは、再び奇跡を起こしました。難攻不落のイゼルローン要塞を、再び奪還することに成功したのです。しかし、そんなヤンの元に、悲しい知らせが届きました。同盟領に侵攻した帝国軍に、最後まで立ち向かったビュコック提督が戦死したことを知ったのです。ビュコックたちは、ヤンに残された戦力や人員の一部を託して、最後までラインハルトに従うことを拒んで死んだのでした。

ラインハルトは、ビュコックの死に敬意を払います。それとは対照的に、同盟内部では再び内部抗争が起きていました。
前巻でレベロがヤンを売ろうとしたように、同盟軍統合作戦本部長のロックウェルが、自らの保身のためにレベロを暗殺したのです。しかし、ラインハルトがこのような卑劣な行為を許すはずもなく、暗殺に荷担した者たちはことごとく粛正されたのでした。

こうしてラインハルトは、再び同盟領に侵攻するもヤンにイゼルローン要塞の奪還を許すこととなりました。そしてヤンは、要塞の奪還には成功したものの、敬愛するビュコック提督を失いました。さらにヤンは、あくまで一軍人としての立場にとどまりたいと思いながらも、政治的な宣伝と資金獲得のために、不本意ながらも指導者的立場に身を置くことを求められ続けています。

そして銀河帝国では、新たな事件が勃発しました。ラインハルトを支える双璧の一方である、ロイエンタールに皇帝への叛意があると告発されたのです。それはロイエンタールに私怨を持つ、内国安全保障局長ラングによる謀略でした。ロイエンタールが、ラインハルトの敵リヒテンラーデ公の一族につらなる女性エルフリーデを、愛人として自らの屋敷に置いていたことが問題視されたのです。

この事件は、帝国軍を大きく揺るがしましたが、結果的にラインハルトはロイエンタールの罪を問わなかったばかりか、総督として同盟領を管理する権限を与えたのでした。しかし、それが施行されるのは、ラインハルトがヤンと雌雄を決した後と決められました。こうして再びラインハルトとヤンが、宇宙を部隊に激突する時が近づいています。

そうそう。前巻でユリアンの心を揺さぶったカリンは、シェーンコップの娘でした。カリンは、父であるシェーンコップに屈折した思いを抱いていたようですが、今回ようやくそれを本人にぶつけることになりました。

そしてユリアンが地球からもたらした情報により、地球教とフェザーンとの関係が明るみに出ました。そのフェザーンでは、元領主のルビンスキーが身を隠して、密かに自らの野望を果たす機会をうかがっています。
ラインハルトの後継者問題も解決されていませんし、それはラインハルト個人だけでなく、姉であるアンネローゼの未来にも影響を与えかねません。

というわけで、世界はまだ混沌とした状況が続きそうです。未来への光明が見られるまでには、あとどれだけの血が流れることになるのでしょうか。

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